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SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」3つのポイントと取り組み事例を紹介

困っているひと
SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の具体的な取り組みを知って理解を深めたいです!

 

こんな悩みにお答えします。

 

本記事の内容

  • SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」を解説
  • SDGs目標9が実現するためのポイント3つ
  • 事例紹介:SDGs目標9の企業の取り組み

 

SDGs目標「産業と技術革新の基盤をつくろう」を解説

 

目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」は産業に関する目標です。

 

それでは今回も目標とアクションについて解説していきます。

 

目標9は「産業と技術革新の基盤をつくろう」

 

SDGsの目標9は「レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」というものです。

 

「レジリエントなインフラ」とは、災害などに対してしなやかで強く、回復力の高いインフラという意味です。産業が発展するためには土台となるインフラが不可欠だからです。

 

具体的な目標を見ていきましょう。

 

目標9の具体的なアクションは8個

目標9の具体的なアクションは8個あります。

 

ターゲット
9.1 質が高く信頼できる持続可能かつレジリエントな地域・越境インフラなどのインフラを開発し、すべての人々の安価なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援する。
9.2 包摂的かつ持続可能な産業化を促進し、2030年までに各国の状況に応じて雇用およびGDPに占める産業セクターの割合を大幅に増加させる。後発開発途上国については同割合を倍増させる。
9.3 特に開発途上国における小規模の製造業その他の企業の、安価な資金貸付などの金融サービスやバリューチェーンおよび市場への統合へのアクセスを拡大する。
9.4 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術および環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。すべての国々は各国の能力に応じた取り組みを行う。
9.5 2030年までにイノベーションを促進させることや100万人当たりの研究開発従事者数を大幅に増加させ、また官民研究開発の支出を拡大させるなど、開発途上国をはじめとするすべての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。
9.a アフリカ諸国、後発開発途上国、内陸開発途上国および小島嶼開発途上国への金融・テクノロジー・技術的支援の強化を通じて、開発途上国における持続可能かつレジリエントなインフラ開発を促進させる。
9.b 産業の多様化や商品への付加価値創造などに資する政策環境の確保などを通じて、開発途上国の国内における技術開発、研究およびイノベーションを支援する。
9.c 後発開発途上国において情報通信技術へのアクセスを大幅に向上させ、2020年までに普遍的かつ安価なインターネット・アクセスを提供できるよう図る。

 

インフラや産業などは国のステージによって様々です。

 

まだ十分に電気やガス、水道が無い地域もあれば、5G通信やバイオテクノロジーなど最先端の技術を商用化すべく研究している国もあります。

 

ただ、インフラが整っていなければ産業の基盤は作れず、産業の基盤がなければイノベーションは生まれません。

 

[インフラ → 産業 → イノベーション]と順を追って、考えていきましょう。

 

SDGs目標9が実現するためのポイント3つ

 

目標9の特に大事なキーワードは下記の3つです。

 

  1. インフラの整備
  2. 産業基盤の構築
  3. イノベーション基盤の構築

 

それぞれについて見ていきたいと思います。

 

①:インフラの整備

 

インフラとは、道路など交通網や電気・ガス・水道などのライフライン、通信など、産業の土台になるものです。

 

世界では、10億人以上が未電化の生活をしていたり、約9億人が安全な水資源にアクセスできない状態にあり、産業の発展を阻害しています。また、世界人口の16%がインターネットを利用できていませんこのような地域に先ずは土台となるインフラの整備をしなければなりません。

 

一方で、先進国では、持続可能なインフラづくりが進んでいます。例えば、エネルギーインフラが代表的な例です。日本でも環境負荷が低く、無限発電が可能な太陽光発電の増加に取り組んでいます。FIT制度(フィット:固定価格買取制度)などの政策はその一環です。

 

 

先ずは、全世界で持続可能なインフラを整備していくことが必要です。

 

②:産業基盤の構築

 

産業とは、人々が生活するうえで必要とされるものを生み出したり、提供したりする経済活動のことです。

私たちの社会が、生活を成り立たせるために、材料の調達、加工、流通、そして販売するような経済活動全般を指します。

 

 

産業には、第一次産業、第二次産業、第三次産業と分類があります。最近新しく、第四次産業が定義されています。

第四次産業とは、ロボット工学、人工知能 (AI) 、ブロックチェーン、ナノテクノロジー、3Dプリンターなど振興の技術革新によって生まれる産業のことです。

 

このような新しい技術を取り入れた産業基盤を構築することで、次代の生活がより便利になっていきます。

 

経済活動を通じて国や企業は豊かになっていくため、産業の発展は不可欠です。

 

③:イノベーション基盤の構築

 

イノベーションが生まれる基盤を社会全体でつくっていくためには、技術や情報、データを共有し合い、世界中で共創していく仕組みが必要です。

 

イノベーションとは、これまでのモノや仕組みに、まったく新しい「技術」や「考え方」を取り入れて新たな価値を生み出し、社会に大きな変化を促すことだからです。

 

しかしながら、多くのデータや顧客を抱えているのはAmazonやFacebookのような巨大IT企業です。このような企業が市場を寡占してしまうことで、更なる富の格差が広がってしまうことも課題として挙げられています。

 

 

一方で、先ほど述べた、第四次産業革命(AIやナノテクノロジーなど振興の技術革新)によって、これまでの産業の在り方が大きく変わります。

 

これまでの常識では考えられないような技術革新がたくさん生まれ、SF世界のようなことが現実に起きていくと思います。

 

その中で、技術を相互に使うための基盤づくりや、ルールの下で扱えるようにするための法整備など、持続可能な社会にしていくため、国や社会全体でイノベーション基盤の構築が求められます。

 

事例紹介:SDGs目標9の企業の取り組み

日本企業の取り組みは、主に以下の4つの取り組みに分けられます。

 

  1. 新しいレジリエントなインフラづくりに関する取り組み
  2. 持続可能な産業づくりに関する取り組み
  3. 新しい技術を応用したイノベーションに関する取り組み
  4. 開発途上国のインフラや産業を支援する取り組み

 

それぞれ見ていきましょう。

 

①:新しいレジリエントなインフラづくりに関する取り組み

日本は非常に自然災害の多い国です。地震や台風など様々な自然災害がその爪痕を残しています。

 

自然災害と向き合うため、災害に強い社会をつくる取り組みがそれぞれの業界で行われています。

 

取り組み事例:住まいにも、レジリエンス性能を ストック型社会へ向けた住まいのスタンダードを|エコワークス株式会社

万が一の地震でも住まいが一番安全であること 警察署や消防署と同レベルの耐震性能である最高レベルの「耐震等級3」を全棟で取得 震度7の揺れを2回観測した熊本地震。想定外の地震は、いつどこで起こるか分かりません。だからこそ、万が一の地震でも、家が命と財産を守ってくれることが、とても重要です。私たちは、住まいづくりの担い手としの責務として、地震に強い住まいをお届けします。

詳細:SDGsへ向けてエコワークスの取り組み | 「木の家」専門店(新築・工務店)『エコワークス』

 

取り組み事例:再生可能エネルギーの普及を通して、地球環境に貢献|再生可能エネルギーの普及を通して、地球環境に貢献

電気工事やエネルギーマネジメントのスキルを活かし、脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーへのシフトを促進。 太陽光発電を核としたエネルギーの普及、またその安定稼働のためのO&Mを通して、クリーンなエネルギーによる環境保全を行います。

詳細:エネテクホールディングスグループとSDGs | エネテクホールディングス株式会社

 

取り組み事例:甑(こしき)島リユース蓄電池プロジェクト|住友商事株式会社

離島のように本土の電力系統から切り離された地域では、再エネによる発電量の変動が系統の安定性に一層大きな影響を及ぼします。そのため、小規模な離島の多くは、再エネを容易に導入できない状況が続いているのが現実です。

住友商事は、そうした離島の一つである鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市の甑島において、自治体と連携して、再エネの接続環境を整備する事業モデルの構築に着手しています。本プロジェクトでは、旧浦内小学校の校庭を活用し、電気自動車(以下、EV)のリユース蓄電池による大型蓄電システム(800kW)「甑島蓄電センター」と、太陽光発電設備(100kW)「甑島・浦内太陽光発電所」を設置し、電力貯蔵システムを活用した新しい電力需給調整モデルを構築する計画です。

詳細:蓄電池事業で再生可能エネルギーの普及、拡大へ―甑(こしき)島リユース蓄電池プロジェクト― | 住友商事

 

②:持続可能な産業づくりに関する取り組み

工業化の時代では大量生産・大量消費でしたが、今は地球温暖化などの環境問題を背景に、持続可能なビジネスが求められています。

 

そこで企業が、持続可能な産業づくりに関する取り組みを、ビジネスのスキームに組み込んでいます。

 

取り組み事例:紙資源を使わないエコ楽ボックスシリーズの開発、ダンボールのリユース(再利用)の推進|アート引越センター

アートコーポレーション株式会社では、お引越に使う梱包資材を減らし、少しでも資源の節約になるように、「リ・ユース資材」をはじめ、食器などを梱包の際に紙資源を使わずに梱包できる「エコ楽ボックス」を開発しました。 また、使用済みのダンボールも回収し、再度ダンボールとして再利用しています。 そして、今後もゴミゼロの引越をめざして、新しい引越の形を提案できるような資材の開発をアートプラス株式会社と協力しながら進めています。

詳細:アートグループのSDGsの取り組み|引越し料金・費用の見積もりはアート引越センター

 

取り組み事例:循環型環境ストレスフリーを実現したタオル生産プロセス|株式会社スマイリーアース

当社は、「日本タオル製造発祥の地」大阪・泉州でタオル製造の化学薬剤依存における河川汚染問題の改善に繋がる技術革新(循環型環境ストレスフリーを実現したタオル生産プロセスの構築)を成し遂げ、第19回日本水大賞、第7回ものづくり日本大賞にて経済産業大臣賞を受賞致しました。また、当社は国産タオル産業における河川汚染問題という開発課題を改善した技術や、新時代のものづくり文化を後世に伝えていくため、オープンファクトリー化を進め「誰でも工場見学が可能な環境づくり」を進め、新しい時代の持続可能なタオル製造における技術革新基盤を広域的な視点で構築していくことを目指します。

詳細:スマイリーアースのSDGs達成actionプラン | 株式会社スマイリーアース

 

③:新しい技術を応用したイノベーションに関する取り組み

未来の「持続可能な社会づくり」は、このイノベーションが最も肝心です。

 

理想の未来がいま実現できないのは、何らかの法律や経済、技術、倫理面での制約や課題があるためです。

 

そのようなあらゆる制約の中、理想の未来を実現するために多くの企業が最前線で研究開発を進めています。

 

取り組み事例:食料生産と生物多様性の回復・増進を両立させる「協生農法™」|株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所

食料生産と生物多様性の回復・増進を両立させる「協生農法」により、世界中の小規模農家を中心とした持続可能な食料生産を通じて、砂漠化からの回復、農村部の自律的経済の底上げ、各種格差の是正、栄養状態の改善などに統合的な解決策を構築することを目指します。

情報通信技術を用いた全球的な知識共有により、これまで不可能だった高いレベルで作物種の適応多様化を行い、人口増加や気候変動に際しても持続可能な実施手段を構築します。

詳細:協生農法™ | | Sony Computer Science Laboratories, Inc.

 

取り組み事例:乳牛用ゲノム解析サービスの導入と搾乳ロボット専用飼料の販売|フィード・ワン株式会社

農業の中でも特に酪農業における人材不足は深刻となっており、生産性向上、機械化・自動化に大きな期待が寄せられています。 そこでフィード・ワンは国内の飼料メーカーとして初めて乳牛のゲノム解析サービスを導入しました。 これにより今まで3年以上かかっていた各個体の能力評価が、生後すぐに判明し、育種改良スピードが飛躍的に向上することが可能となりました。 また、搾乳ロボットの普及から導入後データ解析による管理アドバイスをいち早く始め、搾乳ロボット専用の飼料を開発いたしました。こちらは特許を取得し、お客さまからも好評いただいています。 このように酪農業をはじめ畜産業の新技術を積極的に導入することで、持続的な国内の畜産業の発展に寄与していきたいと考えています。

詳細:畜産業への新技術導入 | フィード・ワン株式会社

 

④:発途上国のインフラや産業を支援する取り組み

日本は世界第3位の経済大国です。なので、政府や政府機関主導で開発途上の様々な国へ支援を行なっていますが、企業単位でも行なっています。

 

単にボランティアというわけでなく、開発途上の国のマーケットを見据えて早い時期から現地のビジネスに参入する狙いがあります。

 

取り組み事例:現地企業との合弁会社を中心としたミャンマー市場における事業展開|NECネッツエスアイ株式会社

ミャンマーでは、携帯基地局の設置をはじめとした通信インフラを中心に、非電化地帯での太陽光発電所建設など、各種のICTインフラ事業を展開しています。2015年にタイ子会社の支店開設により本格参入、2016年には現地企業2社との合弁会社「iSGM社」を設立しました。

現地企業と連携し地域に根付いた事業展開を図ることで、優秀な人材の確保や現地での機器調達をはじめとした事業基盤の構築を早期に実現でき、その結果として想定を上回る事業成長が実現しております。従業員の数もスタート時点の40名から2018年3月末で200名以上と急拡大しており、現地での雇用創出や人材育成にも貢献しています。今後はソフトウェアのオフショア開発などさらに現地合弁会社の活用を進めていきます。

詳細:NECネッツエスアイグループのSDGsへの取り組み | NECネッツエスアイ

 

まとめ:新時代の技術やインフラにワクワクしよう!

今回は、SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」について解説してきました。

 

急激に変わっていく社会に不安を感じたり、ついつい目を背けてしまうこともあると思います。

 

ですが、いま僕たちは歴史上類を見ないほど急速に産業が成長している社会にいるんので、この変化を楽しんでいきたいですし、みんなで次世代の産業をつくっていきたいですね!

 

今回は以上です。

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